派遣工として働いた感想

期間従業員以外の働き方もいろいろと経験してきましたが、派遣会社に所属して勤務したこともあります。あくまで一社のみの経験ですが、感じたことを書き綴っておきたいと思います。

住環境はワンルームが確保しやすい

最低限の家具家電もレンタルで調達可能

派遣会社を活用すると、基本的にはワンルームタイプの社宅が手配されます。期間従業員のような大浴場付き集合寮タイプではなく、プライバシーが確保された1ルームタイプです。同棲できるかどうかは物件によります。

費用負担は案件による

自動車系期間従業員では最近寮費無料が大半ですが、派遣会社では案件によってまちまちです。

好待遇の案件では寮費完全無料というものもあれば、最初の1年は無料であったり、半額補助であったり、あるいはまったく補助なしまで様々です。寮費は無料でも町内会費は徴収というケースもあります。

勤務先によって異なるので、派遣会社を利用する際は絶対に良く確認しておかなければならない。

水道光熱費は実費負担の案件が多いように思いますが、大手メーカーの案件では水道光熱費まで無料というケースもあります。

家具家電については必要なものだけレンタルすることができます。会社によりますが、寝具も白物家電も、1日あたり50円以下でレンタルでき、費用については給与から控除されます。

社宅なので基本的には赴任先から近い場所になりますが、工場が工業団地にあるような案件によっては、車で数十分かかる離れた場所になることもあります。

働きやすさについて

担当する内容は期間従業員であっても派遣社員であっても、大差はない「慣れれば誰でもできるような繰り返し作業」だと思います。機械オペレーター系になると覚えることが多くて大変かもしれませんが、基本的には未経験者でもできるようなものが大半です。

ただ、赴任先の工程での「人当たりはきつめ」だと思って良いかもしれません。もちろん配属先の人によりますが。。。

というのも、派遣で来る人は何かしら難ありな方が多いです。すべてがそうとは言いません。中には優れた方もいます。ただ、そうではないケースが強烈すぎるせいで、「あぁ…派遣さんね…」という第一印象が強烈です。

そのため、人によっては最初から教育を諦めていたり、高圧的な態度から入られるケースもあるため覚悟が必要です。個人的な感覚になりますが、自動車会社系のハラスメントへの意識は相当に高く、それ以外の会社はかなり遅れている感覚を受けました。教育は受けているものの、どこまでがセーフでどこからがアウトかの線引きや監視が曖昧なので、勤務していた会社でも日常的に罵声が飛び交ったり、嫌な相手は無視したりといった状況が常態化していましたね。

サポート体制は本当に人による

派遣会社には、派遣社員サポートスタッフという立場の社員が存在します。分からないことや困ったことがあったらすぐに相談できる人です。有給休暇の取り方が分からない場合や、職場を変えたいとき、勤務先へ直接言いづらいことがあるときなどに、サポートスタッフを介して解決することができます。

が、本当に人によります。細かなフォローをしてくれる人もいれば、ほとんど会話しない人もいます。当たりはずれがあり、入れ替わりも激しめです。ただ、割と気軽に相談できるので、日々勤務するうえで何か困ってストレスを溜めるということは少ないのは良かったかなと思います。

給料はほぼ上がりません

派遣工の当初の契約内容にもよりますが、多くの場合、昇給はありません。ただし賞与は会社によって様々です。

昇給が無い理由としては、派遣工がスキルが身につくような働き方ではないこと、そして派遣工の時給のおよそ倍額が、派遣会社が派遣先へ請求する金額になるためです。

例えば時給1000円だとすると、派遣先が派遣会社に支払う単価は時給2000円ということになります。「ぼったくりじゃないか!」という方もいますが、この差額から寮費やサポート対応が支払われていると考えると、一概に高いとは言えないかなと思えます。

ただ、そういう料金体系になっているせいで、給料が上がりづらいというデメリットがようです。

これが派遣工のリアルな給与明細。昇給も満了金もないため年収は300万円にも届かない。

都合に合わせた働き方は選べる

例えば残業無しや、昼勤限定、夜勤限定、5勤2休だけではなく、4勤3休や3勤3休なども案件を探せば見つかります。ただし募集の案件が5勤2休であれば3勤3休へ変更などはできません。

カップルで同棲しながら勤務したりというのも場所によっては可能なようです。有給休暇は基本的に自由に取得ができますが、現場との調整は必要です。ただ会社が異なるので、口が出しにくいのか、連休を入れてもNGが出るようなことは無く、あったとしてもサポートスタッフに相談すれば会社対会社で話し合ってくれます。(スタッフによるかもですが…)

派遣工同士の交流は最低限

派遣工同士の交流はほとんどありませんでした。同じ派遣会社の人が近くにいても、会話する機会もほとんどなく、工程が同じでない限り仲良くなることは難しい環境でした。

派遣社員だけの集まりなども無かったので、ただただ淡々と働くだけの環境といった感じでした。

総評:淡々と柔軟な働き方を選ぶならアリ

派遣先からは期待されず、派遣工同士は仲良くなりづらい。昇給もしない。一方で社宅はプライバシーが確保されており、働き方は自由に選べる。

派遣会社の中には、「形態としては正社員」という会社も存在するものの、社会的扱いなどはやはり派遣。そもそも派遣活用する会社は超激務か需給が不安定であることが前提になってくるため、契約打ち切りのリスクは直接雇用の期間従業員よりも高いように思います。

日々働く上でのモチベーションが上がりづらく、将来に備えることはなかなか難しい働き方なのは間違いないため、個人的には派遣として働くことは安易におすすめできないものの、平日の休みを楽しみたい方、目標があり短期間での労働を望む方、コミュニケーションが得意ではない方、業界自体に興味がある方、様々な職場を経験したい方には向いているかと思います。

あくまで私が経験した1つのケースでしかありませんが参考になればと思い書き記しておきます。

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